ハウルの動く城

2006年7月18日
 ゲド戦記のCMばっかりやってるからか、なぜか、また見たくなって見てみてんけど、やっぱ千と千尋の神隠し同様、1回目見たときよりなんか良かった。
 

 映画を作る度に、どんどん、宮崎駿の細部へのこだわり度が上がって行ってる気がする。
 なんか、
「賢い人、注意深い人、感性の豊かな人ほど、この映画は楽しめます」
って宮崎駿に言われてる感じ。
中学、高校の時の校長が、江戸時代の俳句について研究してる教授やってんけど、この人の千と千尋の神隠しの読み解きとか、すごかったもん。
そんなトコ見てないわーってトコから、色んな事を読み取ってた。



 今回気付いたんは、

「ソフィーの魔法がなぜ解けたのか?」

やねんけど、俺の読みでは荒地の魔女が魔法を失った瞬間に、ソフィーの魔法は解けてるんやと思う。
それやったら、なぜ、暫くはおばあさんのままやったん?
って、なるけど、
 ソフィーにとっておばあさんは「逃げ」やったんちゃうかな。
 初めて、ハウルの遊び場に行った時に、せっかくソフィーの魔法が解けて若いソフィーに戻ったのに、

「私、ハウルの力になりたいの。
 私綺麗でもないし、掃除ぐらいしかできないけど…。」
「ソフィー、ソフィーはキレイだよ。」
ここでおばあさんに戻って、
「年寄りの良いトコは、なくす物が少ないトコね。」

っておばあさんを利用して逃げてるし、空襲のシーンからソフィーはずっと若いままやけど、そこからはソフィーがハウルを守ったり、ハウルを抱きしめたりソフィーが逃げる事がなくなってる。



 ソフィーの髪が星の色にそまったんは、元の帽子屋の頃のソフィーと最後のソフィーは違うからやと思う。つまり、老人の象徴である白髪は、おばあさんになって得たものが、今のソフィーに残っているっていう事を示しているんとちゃうかな。これは自信有り。

 


 城の変化もあんま気にしてなかったけどかなり重要やなって思った。
元の城→ハウルが引っ越しした城→ソフィーが引っ越しした城→カルシファーの力の弱まった城→最後みんなで暮らしてる飛ぶ城
ソフィー、ハウルの変化に伴って、城も大きく変化してる。カルシファーの力の弱まった城は足と板しかないけど、この時、ハウルもソフィーもボロボロやし、でも、この時は1からのスタートって意味もあるかも。

 
 

 他のポイントは、「年寄り」やと思う。
ソフィーが年寄りになるだけじゃなくて、年寄りになった荒地の魔女の場面による変化も物凄い。
宮崎駿はお年寄りについても今回描いてると思う。

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